漢方のお話 7 |
竹の子の親勝りとはタケノコの成長が早く、すぐに親竹を越してしまうので、子供が親よりすぐれている事の譬えです。 |
百人一首の「かくとだに えやはいぶきのさしもぐさ さしもしらじな もゆるおもいを」の歌で知られている さしも草はヨモギの異名です。 |
謡曲の《東岸居士》に「柳は緑 花は紅」とでてきます。 |
山梨県に近い東京の西郊外にある高尾山は日本でも多数のスミレが生育しているところです。少なくとも20種以上のスミレを見ることが出来ます。 |
品質の悪い番茶でも、煎れたときの最初の出花は香りが高い。そのように器量の悪い娘でも十八ぐらいの年頃になれば、色気も出てきて魅力があるということで、各地にも同義の諺が多い。 |
ご存知、花札の図柄にある文様は工芸美術の世界では古くから蒔絵手箱や陶磁器・染織に使われてきました |
絶頂と思われている幸福の中にも不幸がちらつく事もあり、美しい女の裏には何かがあるから注意しろという意味を薔薇の刺に譬えた人生訓です。 |
お月様に白兎がいて、餅を搗いているのが、子供の頃の月のイメージでしたが、中国の古い伝説によると、月の世界には月桂が生えていて、そこで白い兎が薬草を搗いている。というのです。日本で餅つきと見られていた杵と臼は中国では薬草を搗く姿にされています。 |
日本の年中行事の中で芋といえば、サトイモ(里芋)をさす事が多く、やまのいも科のヤマノイモ(山の芋・自然薯)に対して栽培された芋をいい、家ツ芋ともいってました。 葉はハスの葉に似ている植物で、塊根である芋頭の両辺にいくつかの子を付けたものを親芋・子芋といって、共に食べます。 親芋は田楽に、薄い皮をつけた小芋(子芋)は表被(きぬかつぎ)といって、茹でて食べます。芋がら(茎)は汁物や和え物にします。 江戸時代の人 人見必大の《本草食鑑》には内服すると芋は宿血を破り、知覚の麻痺した肌を去り、気を下し、腸を寛げる。とあり、外用には生のまま擂って、火傷や打ち身の患部につければよい。とあります。虫にかまれた時、芋がらをもんで塗るのも良いとも言われています。 お嬢さま育ちで世事に疎く、芋が煮えたか煮えてないのかを知る方法もわからないことに「芋の煮えたもご存じない」といいましたが、最近は意味の範囲も広くなり、つんぼ桟敷に置かれた人への皮肉をこめた表現にも使われています。 海水浴や通勤ラッシュのように人ごみの中で、もみくちゃにされている様子を「芋の子を洗うような」と表現します。 芋はいろいろな譬えにも使われていますね。(小根山隆祥) |
この物語は《寓話》という本に「サルトネコ」として収められているとの事です。 猿蟹合戦のおとぎ話では蟹の助太刀をした栗は囲炉裏から弾けて、猿に火傷をさせる役目です。 栗の語源は実の色が黒いのでクロイ(黒)からクリとなり、漢字の栗は木の上のイガをあらわす象形文字で、クリ類の総称です。日本のクリにも、古くから栗の字を慣用しています。 日本のクリは日本と朝鮮半島に産し、国内では北海道から九州にまで分布します。 中国には日本と同じ種類のクリは産していません。 実に角がついていて、ころころと転がらないので、ぶな科ですが、どんぐりの仲間には入れません. イガの黒焼は栗総包霜といって、頭の毛を増す働きがあるといわれていますが、イガと髪の毛の形が似ているのを連想した、「似た物は似た物を治す」という象形薬理的な考えからでしょうか。 漆かぶれに生の葉をもんでつけるか、よく乾燥した葉を一握り取り、水500mlで煮て、この汁が冷めてから患部に塗ります。 火傷にも同じ方法で煎じた汁を脱脂綿に含ませ、その汁を絞るようにしてぬるか、黒焼にしたイガを馬の油に練り合わせ、患部に塗り、乾いたら再びその上に繰り返し塗ると良いとの事です。(小根山隆祥) |
田舎へ行くと、古い酒屋の軒先にスギの葉を丸く束ねた薬玉(くすだま)のような物がぶら下がっています。これが杉葉の酒林で、杉林(すぎばやし)とか、杉丸(すぎまる)・酒箒(さかぼうき)など、いろいろな呼び名があります。 |
難波ではアシと呼んでいる植物を伊勢の国ではハマハギという。物にはその土地、土地によって呼び名がさまざまで、事情も夫々異なるという諺です。 |