2011.7.26

〜ちなみに山査子とは〜     金匱会診療所薬局長  針ヶ谷哲也

 
山査子はバラ科(Rosaceae)のサンザシCrataegus cuneata Siebold et Zuccariniの偽果またはオオミサンザシCrataegus pinnatifida Bunge var. major N. E. Brownの偽果をそのまま又は横切りして乾燥したものです。 山査子の薬理作用には抗菌作用や血管拡張作用(血圧降下作用)や強心作用などが報告されております。
 漢方薬としては、健胃・整腸・止瀉を目標に啓脾湯(けいひとう)に配合され、消化不良や慢性胃腸炎、下痢などに用いられています。その他、駆お血作用(古い血液が体内に滞っている状態を取り除く)や鎮痛作用があり、婦人薬として月経不順・月経痛にも用いられます。

                               金匱会診療所薬剤部  津田有梨香

 前回の紫蘇ジュースに引き続き今回も生薬を用いたジュース作り第2弾をやらせていただきます。第2弾は山査子ジュースです。今回の山査子も当診療所の調剤用の生薬で、乾燥したものを用いました。山査子にはフラボノイド、トリテルペノイド、脂肪分解酵素などが含まれ、健胃・整腸作用、血圧やコレステロールを下げる効果が報告されています。
 山査子はジュースの他、お茶やお酒としても飲まれています。

夏負け・夏バテで食欲の無いときにも美味しく飲め、健胃作用も期待出来る山査子ジュースはいかがでしょうか?

山査子ジュース及び山査子に関するお問い合わせは
当診療所スタッフまで。

C消毒したビンに保存します。
飲むときには水又はソーダ水で3〜5倍に希釈します。

B次に砂糖とクエン酸を入れ、溶かします。
今回は色の変化は見られません。
ここで味見をしてお好みで砂糖とクエン酸の分量を調節します。

A40分後、熱いうちにザルとクッキングペーパーを用いて濾します。

作り方

@紫蘇ジュースの時と同様に煎じ器を使用して山査子を40分煮出します。

山査子ジュースの材料

  山査子  30g (当診療所調剤用 乾燥したもの) 
  水  800mL (ミネラルウォーター又は浄水器を通した水) 
  砂糖  160g  
  クエン酸  16g  

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山査子

においしい山査子(さんざし)ジュースの作り方